文藝春秋は、自社の電子書籍約8000点のダウンロード数を集計し、「2025年電子書籍ベスト10」を発表しました。文芸・ノンフィクションなどの「文字もの」部門では、齋藤ジンさんの『世界秩序が変わるとき 新自由主義からのゲームチェンジ』が1位となり、コミック部門では、VRゲーム世界を舞台にした転生ファンタジー『俺、勇者じゃないですから。VR世界の頂点に君臨せし男。転生し、レベル1の無職からリスタートする』シリーズが首位を獲得しました。

文字もの部門の2位は、10年間電子書籍ランキング上位を維持している村田沙耶香さんの芥川賞作『コンビニ人間』、3位は経済学者・成田悠輔さんの『22世紀の資本主義 やがてお金は絶滅する』でした。ランキング上位には、混迷する世界経済をテーマとしたビジネス書と、発売から年月を経ても読み継がれる文芸作品が並び、電子書籍市場での「ロングセラー」と時事性の両方の強さが浮き彫りになりました。

コミック部門は本年からシリーズ単位で集計され、1位の『俺、勇者じゃないですから。』は2024年の巻別ランキング1~6位を独占した実績を持ちます。2位には司馬遼太郎作品をコミカライズした『竜馬がゆく』、3位には異世界転生コメディ『勇者様、昨夜もお楽しみでしたね。』が入りました。また、恋愛観をリアルに描いた『幸せになりたいマサムネ君』が10位に入り、「共感」や「沼る」といったSNSでの口コミが読者を広げた形です。

同社が2024年11月に立ち上げたコミックサイト「Seasons(シーズンズ)」は、ローンチから1年でファンタジーから大人の恋愛、ブロマンスまで幅広い作品を揃えました。ランキング上位作の多くがデジタルとSNSの相乗効果で人気を高めていることから、今後も読者の口コミやコミックサイト発のヒットが電子書籍市場をけん引していくとみられます。

【作品・サービス情報】

文藝春秋 電子書籍一覧サイト https://books.bunshun.jp/list/books

source: PR TIMES

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